コスト関連

FLコストの基礎知識|適正な比率の目安と計算式、管理のポイントは?

目次
  1. FLコストの意味と適正値の目安
  2. FLコストを適正に管理するポイント
  3. FLコストに新指標を加えたFLRコストとは?
  4. 店舗のFLRコストが高い場合は適正な数字を目指しましょう

数ある店舗ビジネスのなかでも、とりわけ競争が厳しいとされる飲食店経営。
なかでも人気の高いのが、カフェ・ラーメン店・居酒屋などの業態です。こうした飲食店の経営を軌道に乗せるために、経営者は経費の問題を考えておくべきといえます。負担する経費の割合によっては、たとえ一定の売上をあげたとしても、経営者が収入を得られないおそれがあるためです。

今回は、飲食店開業にあたり経営者が理解しておきたい「FLコスト」について解説します。店舗運営に携わる方は、ぜひ参考にお読みください。

FLコストの意味と適正値の目安

飲食業のビジネスにおいて非常に重要な「FLコスト」。経費の適切な割合を把握するために役立ちます。
まずは、店舗経営者がチェックしておくべき、FLコストの意味や適正値をご説明します。

FLコストとは

FLコストとは、食材費と人件費のことです。「F(=Food)」は食材費(材料費)、「L(=Labor)」は人件費を意味します。
飲食店経営の代表的なコストで、経費の大部分を占めるのが特徴です。飲食店の売上高のうち、FLコストが占める割合のことを「FLコスト比率」もしくは「FL比率」と呼びます。FLコスト比率は飲食店の営業利益と関係し、経営においても重要視される数値です。なお、営業利益とは店舗の売上から経費を差し引いたものを指します。

FLコスト比率の適正値

FLコスト比率は60%以下が適正値とされます。その内訳は、食材費24~40%、人件費20~36%ほどが目安です。
FLコスト比率が65%を超えると経営は危険な状態で、55%以下の場合は経営状態が良好といえます。経営状態が良くないときは売上目標を上げるか、FLコストを下げる必要があります。

FLコスト比率の計算方法

FLコスト比率は「(食材費+人件費)÷売上高×100(%)」の計算式で算出できます。

たとえば食材費が120万円、人件費が90万円、売上高が300万円のケースでは、(120万+90万円)÷300万円=70%となります。こちらの数値の場合、食材費を15万円、人件費を15万円削減すれば、FLコスト比率60%を達成できます。

また、食材費が240万円、人件費が120万円、売上高が600万円のケースの計算例は、(240万円+120万円)÷600万円=60%となります。こちらはすでにFLコスト比率60%を達成している状態です。

FLコストを適正に管理するポイント

飲食店開業後、FLコストを適正に管理するには、どのようなポイントを押さえるべきでしょうか。
以下の3つの観点から現状を見直してみましょう。経営者がFLコストを管理するポイントをご紹介します。

仕入先の見直しを検討する

料理やドリンクの材料で値上がりした食材があれば、別の業者からの仕入れを検討しましょう。
仕入先の選択肢を広げることで、提供する食材の品質を保ちながら、仕入れ価格を下げられる可能性があるためです。
たとえば、小ロットでの発注に対応可能な業者と取引する選択肢が挙げられます。

店舗運営のオペレーションを改善する

業務の効率化により、人件費の無駄を減らせる可能性があります。曜日別・時間帯別の売上を分析し、労働時間の改善策を立てると良いでしょう。その際は、売上に対して適切な人数を配置するためアルバイトスタッフのシフトを見直したり、採算の取れない時間帯は店を閉めたりするのも一つの方法です。また、スタッフが働き続けやすい環境を作るのも店長の重要な責任といえます。採用時には募集などで多くのコストが発生するため、同じスタッフを長期間にわたり雇用できると望ましいでしょう。

人件費削減を実現するには?主な手法と適正コストを知るための指標
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食材の廃棄を減らす

食材の廃棄は、コストの無駄に直結するため、できるだけ減らせると理想的です。
「食品ロス」の観点からも、可能な限り食材廃棄を削減するよう努めましょう。対策として、仕入れの量が過剰となっていないか確認し、廃棄が出ないようコントロールします。
食品数を必要最小限に絞り込むと、原価率を下げることにもつながります。メニューの見直しを行い、調理中の食材の余りを減らすよう調整する方法もご検討ください。

FLコストに新指標を加えたFLRコストとは?

近年では、FLコストにもう一つの指標を加えた「FLRコスト」を経営指標に使用するケースも増えています。
コスト管理の判断にお役立てください。最後に、FLRコストについて解説します。

FLRコストの意味と適正値の目安

FLRコストとは、FLコストに家賃を意味する「R(=Rent)」を加えたものです。
FLコスト以外に発生する経費の中でも、家賃の占める割合は大きいため、併せて考える場合があります。
FLRコスト比率の適正値の目安は70%以下です。また、FLRコスト比率とは、FLRコストを売上高で割って100を掛けたものを指します。

FLRコスト比率の内訳の決め方

FLRコスト比率の内訳の一般的な目安は、F(食材費)とL(人件費)を合わせて60%以下、R(家賃)だけで10%とされます。一方で、売上高の目標は家賃の10倍が目安です。

なお、あえて戦略的に上記の割合を変更する方法もあります。たとえば、食材の質に特化して材料費を50%とし、一方で従業員の人件費と家賃の費用を削減してFLRコストを合計で70%以下に抑えるパターンです。

また、アクセスが良く集客しやすい駅前の物件に出店して家賃の比率を上げ、その分セルフサービス化するなどしてサービスレベルを調整し、人件費を抑えるパターンも考えられます。開業する業態や立地に応じて戦略を検討しましょう。

店舗のFLRコストが高い場合は適正な数字を目指しましょう

今回は、FLRコストの意味や適正値、基礎知識をお伝えしました。
店舗経営で重視されるFLRコストですが、FLについてはコスト削減に取り組む企業もR(家賃)については行っていないことがあります。

ビズキューブ・コンサルティングでは、家賃を適正化するコンサルティングを行っております。
FLコストとともに重要な家賃の削減を検討している方は、お気軽にご相談ください。