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プラスチック資源循環促進法の12品目と、合理化の取組事例を紹介

プラスチック資源循環促進法の施行によって、小・中規模の事業者にも特定プラスチック使用製品の12品目に関する適切な知識が求められるようになりました。そこで本コラムでは、12個の対象品目の概要や特定プラスチック使用製品の販売・提供事業者に要請される行動やルール、企業の取り組み事例などをご紹介します。プラスチック資源循環促進法への対応は、消費者の今後の企業選択に影響を与える可能性があります。今回お伝えする情報を参考に、自社が取り組みやすく効果の期待できる施策を検討しましょう。

プラスチック資源循環促進法をわかりやすく解説!概要と取り組み事例
プラスチック資源循環促進法をわかりやすく解説!概要と取り組み事例

プラスチック資源循環促進法における12品目の概要

プラスチック資源循環促進法(プラ新法)における12品目とは、「特定プラスチック使用製品として定められた12製品」のことです。「商品の販売又は役務の提供に付随して消費者に無償で提供される」という特徴を持ちます。

プラスチック資源循環促進法は、「事業者」「自治体」「消費者」が連携しながら、プラスチックのライフサイクル全般における資源循環の取り組みを求める法律です。
「 3R + Renewable 」を基本原則とし、「環境配慮設計指針の策定」や「ワンウェイプラスチックの使用の合理化」などの措置を定めることで、対象事業者や自治体に適切な行動を取るよう求めています。

具体的には、製造事業者であれば設計・製造段階における包装の簡素化や代替素材の利用、排出・回収のフェーズにおける自主回収や再資源化などが一例です。排出事業者の場合は、排出の抑制や再資源化等が挙げられます。市区町村には、プラ製品の分別収集や再商品化に取り組むことが要請されています。

そして、販売事業者や提供事業者に求められたのが、「特定プラスチック使用製品の使用の合理化」です。特定プラスチック使用製品として定められた12製品について、提供方法や提供する製品の工夫などを通して、合理化に取り組むよう規定されています。

対象製品(A)対象業種(B)
①フォーク
②スプーン
③テーブルナイフ
④マドラー
⑤飲料用ストロー
●各種商品小売業
(無店舗のものを含む。)
●飲食料品小売業
(野菜・果実小売業、食肉小売業、
 鮮魚小売業及び酒小売業を除き、
 無店舗のものを含む。)
●宿泊業
●飲食店
●持ち帰り・配達飲食サービス業
⑥ヘアブラシ
⑦くし
⑧かみそり
⑨シャワーキャップ
⑩歯ブラシ
●宿泊業
⑪衣類用ハンガー
⑫衣類用カバー
●各種商品小売業(無店舗のものを含む)
●洗濯業

上の表は、12品目の詳細を一覧でまとめたものです。対象製品ごとに対象となる業種が定められています。例えば、フォークやスプーン、マドラー、飲料用ストローなどは各種商品小売業(無店舗のものを含む)、飲食料品小売業(野菜・果実小売業、食肉小売業、鮮魚小売業及び酒小売業を除き、無店舗のものを含む)、飲食店などが対象です。宿泊業では、ヘアブラシやくし、かみそり、シャワーキャップ、歯ブラシなどが対象製品となっています。また、衣類用ハンガーや衣類用カバーは、各種商品小売業(無店舗のものを含む)や洗濯業が対象です。

特定プラスチック使用製品の使用の合理化を紹介

本制度では、対象製品や対象業種以外に、「特定プラスチック使用製品の提供の量に応じた区分け」「合理化するための提供方法や製品自体の工夫」についても触れられています。こちらでは、それぞれの概要をご説明します。

特定プラスチック使用製品多量提供事業者とは

特定プラスチック使用製品多量提供事業者とは、前年度の特定プラスチック使用製品の提供量が5トン以上の事業者のことです。多量提供事業者は、特定プラスチック使用製品の使用の合理化に関する取り組みが著しく不十分と判断されると、主務大臣により勧告・公表・命令等を受ける場合があります。これにより、企業名が公表される可能性も考えられます。また、勧告や公表、命令の措置を受けたにもかかわらず、命令に違反した場合は50万円以下の罰金に処せられるおそれがあります(プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律 第62条)。

プラスチック資源循環促進法では、多量提供事業者に特定プラスチック使用製品の使用の合理化を強く求めていますが、他の事業者にも一定の要請をしています。具体的な内容は以下の8つです。

  • 目標の設定(使用の合理化に関する目標を定める)
  • 特定プラスチック使用製品の使用の合理化(使用の合理化を推進する)
  • 情報の提供(消費者による特定プラスチック使用製品の排出抑制につながる情報を提供する)
  • 体制の整備等(使用の合理化に必要な研修の実施、責任者の設置などを行う)
  • 安全性等の配慮(安全性や機能性などに考慮して使用の合理化を図る)
  • 実施状況の把握(取り組み内容や効果を把握し、インターネット等で公表する)
  • 関係者との連携(国や地方公共団体、消費者などと連携を図る)
  • 加盟者における特定プラスチック使用製品の使用の合理化(本部事業者は加盟者の事業においても使用の合理化に取り組むよう指導を行い、加盟者はそれに協力するよう努める)

主務大臣は、必要があれば多量提供事業者以外にも指導や助言を行えます。大手の事業者が取り組むことで一般消費者の意識を変える効果が期待できるでしょう。

提供方法や製品自体の工夫について

本制度では特定プラスチック使用製品事業者に対し、プラスチック使用製品廃棄物の排出抑制を実現するために、提供方法や製品自体に工夫を施すこと要請しています。具体的には以下のような方法が考えられます。

【提供方法の工夫】

  • 特定プラスチック使用製品の有料化
  • 使用を控えた消費者へのメリットの提供
  • 消費者への必要・不要の意思確認
  • 消費者に繰り返し使用するよう促すこと

【製品自体の工夫】

  • 設計や部品、原材料について工夫された製品の提供
  • 寸法が適切な製品の提供
  • 繰り返し使用できる製品の提供

レジ袋有償化の影響を振り返る

特定プラスチック使用製品の提供方法の工夫として先立って実践されたのが、レジ袋の有償化です。ここではレジ袋の有償化が与えた影響をまとめます。

レジ袋の有償化に関するアンケート結果

2020年11月に環境省が「レジ袋使用状況に関するWEB調査」のアンケート結果をまとめました。こちらのアンケートでは、レジ袋有償化の導入前(3月)と後(11月)に同じ質問を行い、一般消費者の意識にどのような変化が生じているかを比較しています。

引用:http://plastics-smart.env.go.jp/rejibukuro-challenge/pdf/20201207-report.pdf

調査結果によると、買い物をする際のレジ袋の辞退率が導入前は30.4%だったのに対し、導入後は71.9%に増加。辞退率は性別・年代を問わず上昇しており、レジ袋の有償化が一定の効果を発揮していることがわかります。また、無料のレジ袋をもらう主な理由としては、「マイバッグを持って出るのを忘れたから」(39.9%)「ごみ袋として利用するなど必要だったから」(30.6%)などの回答が多く、必要に迫られた方が受け取っているようです。さらに、レジ袋をもらった方のうち81.8%の方が「ほとんどすべて再利用している」もしくは「かなりの割合で再利用している」と回答しました。

そのほかには、マイバッグの所有率も向上しています。3月計測時には83.6%の方が持っていると回答したのに対し、11月時点では93.7%に上昇しました。また、そのうち72.4%の方が「複数持っている」と回答しています。

【出典】環境省環境再生・資源循環局総務課リサイクル推進室「みんなで減らそう レジ袋チャレンジ」広報事務局「令和2年11月レジ袋使用状況に関するWEB調査」

http://plastics-smart.env.go.jp/rejibukuro-challenge/pdf/20201207-report.pdf

レジ袋の有償化が与えた主な影響

レジ袋の有償化による影響としては、レジ袋を辞退する方が増え、マイバッグやエコバッグが普及した点が挙げられます。前述の数値の変化だけでなく、「マイバッグ(エコバッグ)を常に携帯していますか」という質問に対し、「あまり携帯していない」「ほとんど携帯したことがない」と回答した方は合わせて6.8%しかいませんでした。

また、一般消費者のプラスチックごみ問題への関心が高まったのも見逃せない点です。具体的には、同問題への関心についての質問に対し、関心が高まったと回答した方が50.6%となり、もともと意識の高い方も合わせると78.0%の方がプラスチック問題に関心を持っている結果となりました。

ワンウェイプラスチックからバイオマスプラスチックへ

ワンウェイプラスチックに関する主な取り組み事例

ワンウェイプラスチックを削減するための取り組みは、さまざまな業界・業種で推進されています。例えば外食産業の場合、カトラリー類のワンウェイプラスチック製品の廃止、バイオマスプラスチック配合製品への切り替え、プラスチック容器の削減などが実施されています。

また大手企業の社員食堂でもワンウェイプラスチック製品を廃止する動きが広まりつつあります。プラスチック製カトラリーの廃止や紙素材への変更、マイボトルの推奨などが取り組みの代表例です。そのほかには、スーパーやコンビニなどの小売業におけるレジ袋の有償化、カトラリー類のプラスチック使用量削減なども取り組みの一環といえるでしょう。

さらに製造業では、再生プラスチックボトル・パッケージの採用や非再生プラスチックの使用量削減などが主な取り組みです。自社の主力製品の容器やパッケージを見直すことで、プラスチック資源の適切な循環を目指しています。

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