店舗経営

【2025年12月版】原状回復費用の相場と内訳の見方|オフィス・店舗の坪単価と削減ポイントを整理

目次
  1. 原状回復費用の相場はいくら?|最初に把握すべき“基準値”
  2. そもそも原状回復とは何か?|費用発生の仕組みをわかりやすく整理
  3. 手元の見積は妥当?原状回復費用の判断基準とチェックポイント
  4. 原状回復費用を下げられるケースは?削減余地の見極め方
  5. 不要なコストを払わないための“正しい進め方”
  6. 原状回復費用の可視化と削減を支援するサービスのご紹介
  7. まとめ|相場・内訳・交渉軸が揃うと、原状回復費用は適正化できる

原状回復費用の相場が分からない担当者向けに、オフィス・店舗といった業種別の坪単価目安から、見積書のチェックポイント、削減余地の見極め方、専門サービスの活用方法までを2025年12月時点の情報をもとに整理します。

原状回復費用の相場はいくら?|最初に把握すべき“基準値”

原状回復費用の相場をつかむうえで大切なのは、「金額そのもの」よりもその金額が成立している前提条件です。原状回復は、オフィス・店舗・クリニックなど用途によって工事項目が変わり、同じ坪数でも費用が大きく異なります。

まずは坪単価の目安や工事内容ごとの価格帯を押さえたうえで、「自社はどのパターンに近いのか」を整理すると、手元の見積が妥当なのか判断しやすくなります。

坪単価の平均相場はどれくらい?(オフィス/店舗別)

原状回復費用は総額の比較が難しいため、一般的には「坪単価」で相場感を把握します。

用途によって必要な工事が異なるため、坪単価のレンジも変わります。

【2025年12月】業種別の原状回復費用の坪単価イメージ

業種坪単価相場(円)備考
飲食店100,000〜200,000厨房設備や夜間作業で費用増加の傾向あり
美容室80,000〜100,000排気ダクトや個室構造により費用が変動
小売業50,000〜80,000商品棚や什器の撤去、照明設備の復旧が必要な場合あり
オフィス80,000〜100,000比較的シンプルな内装で費用を抑えやすい
クリニック80,000〜150,000医療機器の撤去や衛生設備の復旧により費用が高額になる傾向
※ 上記は、参考目安です。ビル仕様・工事時期・契約条件・施工会社の方針などにより、大きく変動する場合があります。

用途によっては、同じ30坪でも倍以上の差が出ることがあります。
特に店舗は、看板撤去・造作解体・設備復旧が加わるため、オフィスより単価が高くなりやすい傾向があります。

工事項目別に費用はどう変わる?(床・壁・天井・設備など)

原状回復費用は、「どの工事項目を、どこまで復旧するか」で大きく変わります。

主な工事項目と費用感

項目詳細
壁紙の張り替え数万円〜十数万円。汚れや破れがある場合は全面張り替えになることもあります。
床材の補修素材(フローリング、タイル、カーペットなど)や面積によって費用が変動します。重機や什器による傷がある場合は、部分補修では済まず、全面交換が必要になることもあります。
空調設備の点検・修理数万円〜数十万円。業務用エアコンの撤去や修理は高額になる傾向があり、特に天井埋め込み型は費用がかさみます。
配管設備の清掃・修理トイレやキッチンの排水管など。油汚れや詰まりがある場合は、通常の清掃では済まず、専門業者による高圧洗浄や交換が必要になることもあります。

特に「電気一式」「設備一式」のような表記は、内訳を確認しないと適正相場との比較が難しいため、後述の“内訳精査”が欠かせません。

相場が“幅広い”理由|物件条件・契約条件・用途による差

原状回復費用に“幅”があるのは、次の3つの条件が大きく影響しているためです。

費用差が出る主な要因

要因影響するポイント
物件条件築年数・ビル設備・階数・搬入動線など古いビルで空調更新が必要になるケース
契約条件原状回復特約・スケルトン義務・借主負担範囲「共用部も復旧」の特約で費用が増えることも
用途オフィス・店舗・クリニックなどで設備量が異なる20坪飲食店と20坪オフィスでは2〜3倍差が出る場合

たとえば同じ20坪のオフィスでも、
・築浅ビルで軽微な補修のみ
・老朽ビルで空調や配管の復旧が必要
では費用が大きく変わります。

また、契約書の原状回復特約によっては、一般的な相場から外れて高額になるケースもあります。

そもそも原状回復とは何か?|費用発生の仕組みをわかりやすく整理

原状回復は「入居前の状態に戻すこと」と説明されることが多いものの、実務ではもう少し複雑です。賃貸オフィス・店舗では、契約書に定められた原状回復義務に基づき借主に費用が発生します。
ただし、その範囲は「契約書」「特約」などで決まるため、費用が一方的に決められるわけではありません。

費用の妥当性を見極める第一歩は、“自社の契約で、どこまで復旧する義務があるのか”を正しく理解することです。

賃貸借契約書で確認すべき原状回復条項

原状回復費用は「契約書の書き方」で大きく変わります。

相場だけでは判断できないため、退去前に次の4点を確認しておくことが重要です。

原状回復に関する契約条項の基本ポイント

以下は、賃貸借契約書で特に確認すべき要点をまとめたものです。

項目要点
復旧範囲壁・床・天井・空調など。借主が設置した造作物は撤去対象になることが多い。
費用負担一般には、通常損耗・経年劣化分は貸主負担とされるケースもありますが、契約内容によって変動します。条文での確認が必須です。
スケルトン返しの有無明記がある場合、内装をすべて撤去して返却する必要がある。
造作物の扱い撤去か残置か、条文で明確に確認する必要がある。

▼特約で負担が変わる例

契約書には追加条項(特約)が付くことがあり、これによって負担が軽くなる場合もあれば、増える場合もあります。

  • スケルトン返し不要:内装撤去が不要になり、費用が大幅に下がる場合がある
  • 造作残置可:什器や内装を残して退去できるケース
  • 第三者査定:客観的な基準で費用判断ができ、過剰請求を避けやすい

▼契約時に最低限確認すべき3点

  • 原状回復の範囲が具体的に書かれているか
  • スケルトン返しの義務があるか
  • 造作物・設備の扱いが明確か

契約内容が曖昧なまま退去を迎えると、想定以上の費用を求められるリスクがあります。
判断に迷う場合は、不動産会社や専門家への相談が推奨されます。

原状回復工事は誰が決める?|貸主・管理会社・指定業者の構造

原状回復費用は、「誰が工事業者を決めるのか」によっても影響を受けます。

多くのオフィスビル・商業施設では、貸主や管理会社が指定業者を設定しており、退去時の工事はその業者が担当します。

指定業者が関与する場合の特徴

立場役割借主に起きやすい状況
貸主・管理会社指定業者の選定、工事管理借主は相見積もりを依頼しにくい
指定業者契約ルールに沿った見積作成ビル側のルールを前提に見積りが作られ、汎用的な単価表と比較しにくい

借主側がインターネットで調べた原状回復の単価表と、指定業者が提示する見積が一致しない理由は、この構造にあります。

よくある誤解|“全部スケルトン”が必要とは限らない理由

退去時に「スケルトン戻しが必要」と言われると、「すべて撤去しないといけない」と誤解しがちです。

しかし、契約内容によっては全面スケルトンではなく、事務所仕様への復旧で足りるケースもあります。

▼スケルトンが不要な場合がある理由

状況確認ポイント簡単な例
入居時から造作・設備が付帯していた撤去義務が契約で明記されているか天井や空調が最初から設置されていた場合、撤去不要なケースも
事務所仕様での復旧を求める契約スケルトン義務が書かれているか「事務所仕様復帰」と明記されていれば、全面解体は不要
特約の有無負担範囲がどこまで拡張されているか「床・壁・天井全撤去」等の特約で義務が変わる

契約書・重要事項説明書・過去の図面を確認せずに工事を進めると、不要な撤去工事を含んだ見積を受け入れてしまうリスクがあります。

退去準備の初期段階で「どの範囲まで復旧すべきか」を整理することが重要です。

手元の見積は妥当?原状回復費用の判断基準とチェックポイント

原状回復費用の相場を踏まえたうえで、多くの担当者が悩むのが「今手元にある見積は高いのか、妥当なのか」 という点です。

ここで重要なのは、総額だけで判断しないこと
原状回復の見積は「工事項目 × 単価 × 数量」の積み上げで構成されるため、内訳を分解しないと相場とのズレを発見できません。

以下では、見積書をどの順番でチェックすべきか、押さえておきたい基準を整理します。

見積書のどこを見るべきか?|単価・数量・工事項目の着目点

まず確認したいのは、「どの工事項目に大きなコストが集中しているか」です。床・壁・天井の仕上げ工事、電気・空調・給排水などの設備工事、仮設・養生・廃材処分などの共通仮設費…といった項目ごとに金額を整理すると、どこが高コスト要因になっているかが見えやすくなります。
次に、「単価」と「数量」の妥当性を確認します。坪数や面積に対して数量が過大になっていないか、同じ工事項目で極端に単価が高い部分がないか、「○○一式」といった表記が多すぎないかといった観点でチェックすると、原状回復工事の相場感とあまりにかけ離れていないかをイメージしやすくなります。

不要になりやすい工事項目とは?|共用部工事・撤去範囲の行き過ぎ

まず確認したいのは、どの工事項目にコストが集中しているかです。

①工事項目の金額を整理して全体像を把握する

例:

  • 仕上げ工事(床・壁・天井)
  • 設備工事(電気・空調・給排水)
  • 仮設・養生・廃材処分費

これらを並べるだけでも、「どこが高いのか」が可視化されます。

②単価と数量の妥当性を確認する

  • 坪数に対して数量が過大ではないか
  • 同じ工事でも単価が相場より極端に高くないか
  • “一式”表記が多すぎないか

たとえば、20坪の区画で「床材撤去 40坪分」といった数量の過大計上は意外と見つかりがちです。
数量と単価の両面を確認することで、相場からのズレに気づきやすくなります。

不要になりやすい工事項目とは?共用部工事・撤去範囲の行き過ぎに注意

見積の中には、借主が負担しなくてもよい可能性がある項目が含まれることがあります。

検討余地のある工事項目例

  • 共用部の美装・補修:
     例:共用廊下の床補修、建物全体のクリーニング
  • 区画外の撤去工事:
     例:次のテナントも使用できる配線・設備の撤去
  • 建物維持に近い工事:
     例:老朽化による設備交換など、本来は貸主負担の可能性がある部分

こうした項目は、契約内容によって負担が変わるため、「どこまでが原状回復義務か」を再確認する必要があります。

高額化しやすい条件|原状回復特約・残置設備・老朽化

次の条件がそろうと、原状回復費用が相場より上振れしやすくなります。

高額化につながる代表的な要因

  • 原状回復特約による負担拡大:
     通常損耗や経年劣化相当の工事まで借主負担となるケース
  • 入居時の残置設備の撤去:
     前テナントの造作や設備を利用していた場合、退去時に一括撤去が必要
  • 老朽化したビルでの追加工事:
     空調・給排水設備の劣化により、単なる“復旧”ではなく更新を求められるケース

これらが重なると、見積総額が相場より高く見える理由になりやすいため、内訳と契約内容をセットで確認することが大切です。

“比較すべきは総額ではなく内訳”という視点

見積の妥当性を判断するときに重要なのは、「総額の比較」ではなく「同じ内容で内訳を比較できているか」 です。

総額だけを並べても、

  • 工事範囲が異なる
  • 含まれる工事項目が違う
  • “一式”項目の内容が不透明

 といった理由で正しい比較になりません。

判断すべきポイントは、「どの項目が高いのか」「削減余地があるのはどこか」 を内訳レベルで見抜くこと。
これが、原状回復費用の適正判断に不可欠な視点です。

原状回復費用を下げられるケースは?削減余地の見極め方

原状回復費用は、提示された金額をそのまま受け入れるしかないわけではありません。
契約内容・工事区分・発注経路などを整理すると、削減余地が生まれるケースがあります。

ただし、どこまで調整できるかは契約条件やビルルールに左右されるため、「必ず削減できる」とは言い切れない点には注意が必要です。ここでは、一般的に削減余地が生まれやすいパターンと見極め方を整理します。

契約書に基づく調整余地|どこまで見直せるのか

削減の可否を判断するうえで、もっとも重要なのが賃貸借契約書の原状回復条項です。

  • 契約書では軽微な原状復帰しか求めていない
  • しかし見積には共用部工事や設備更新が含まれている

こうした場合は、契約内容との整合性を根拠に調整できる余地が生まれます。

一方で、特約で明確に借主負担とされている項目は交渉余地が小さい場合もあります。判断が分かれるケースでは、社内法務や外部専門家の助言が役に立ちます。

指定業者の見積が高くなりやすい理由|構造を理解すれば削減余地が見える

ビルや商業施設によっては、退去時の原状回復工事を指定業者のみが担当する仕組みになっています。

指定業者の見積が高く見えやすい理由

  • ビル側との事前調整・管理対応が必要
  • 追加工事のリスクを業者側が負う
  • 借主側は相見積を取りづらく、競争原理が働きにくい

ただし「指定=必ず割高」というわけではなく、アフターフォローや管理品質が含まれるケースもあります。
指定業者が前提でも、工事範囲が過大ではないか、不要な項目が含まれていないかを精査することで、不要なコストを抑えられる可能性があります。

同じ工事でも単価が違う理由|工事区分・発注経路を理解する

「床の張り替え」「照明の交換」など同じ工事でも、どの区分として発注するかで単価が変わります。

代表的な工事区分の違い

工事区分概要単価が変動する理由
B工事ビル指定業者が対応ビルルールの制約、調整業務が多く単価が上がりやすい
C工事借主が自由に業者を選べる競争原理が働きやすく単価が下がりやすい

この違いを理解せずに「なぜ高いのか?」と悩む担当者は多いです。

工事経験が少ない場合は、区分ごとの役割と制約を把握したうえで、原状回復費用の相場感と照らし合わせて判断することが重要です。

オフィス・店舗別に見る削減しやすいポイント

削減しやすいポイントは、オフィスと店舗で異なります。

オフィスで削減しやすい項目

  • 床材・間仕切り・電気設備の範囲調整
  • 次テナントが同レイアウトを希望している場合、設備や間仕切りを残置できるケースもある

(例)仮に30坪のオフィスを想定すると、間仕切りの残置が認められたことで、撤去費用が数十万円程度抑えられるケースも考えられます。

店舗で削減しやすい項目

  • 厨房設備・看板・外部サイン等の撤去範囲の最適化
  • 再利用できる造作・設備の見極め

店舗は業態による設備差が大きいため、正確な判断が難しい領域です。
自店固有の設備構成を踏まえて削減余地を探ることが鍵になります。

不要なコストを払わないための“正しい進め方”

原状回復費用は、退去間際に慌ただしく対応すると、交渉の余地も、工事内容の検証時間もほとんど残らない状況になりがちです。

不要なコストを避けるためには、「いつ・何を・どの順番で行うか」 を早い段階で整理することが重要です。
ここでは、退去検討の初期から意識したい進め方をまとめます。

退去までのスケジュール管理|いつ見積精査すべきか

原状回復費用の精査は、退去直前ではなく解約予告の前後から着手するのが理想です。

早期着手が必要な理由

  • 見積取得 → 精査 → 調整には時間がかかる
  • 次テナントの入居計画が絡むことも多い
  • 契約の「解約予告期限」を過ぎると工期が圧縮されやすい

契約によって解約予告期限は異なります(例:6カ月前・3カ月前など)。
まずはこの期限を確認し、次のステップを逆算してスケジュール化することが重要です。

例:6カ月前解約の物件

  • 6か月前:解約予告/見積取得開始
  • 5か月前:内訳精査・現地確認
  • 4〜3か月前:交渉・調整
  • 2か月前:工事内容確定
  • 1か月前:着工準備

内訳精査・現地確認の重要性

見積書の金額だけでは、工事が妥当かどうかは判断できません。
必ず現地の状態とセットで確認することが欠かせません。

現地確認で見ておくべきポイント

  • 図面と現状の仕様が一致しているか
  • 老朽化(空調・給排水・照明)がどの程度進んでいるか
  • 次テナントが利用できる設備が残っていないか
  • 破損の原因(経年劣化か、借主起因か)

机上だけで判断すると、不要な工事が含まれた見積をそのまま受け入れるリスクがあります。
現地確認と内訳精査を合わせて行うことで、原状回復費用が相場以上になっていないかを現実的に見極めやすくなります。

借主に不利な特約・条件はどう扱うべきか

賃貸借契約には、借主に負担が偏る可能性のある条文が含まれることがあります。

注意が必要な特約例

  • 「通常損耗・経年劣化も借主負担とする」
  • 「造作物・設備はすべて撤去しスケルトン返しとする」

こうした特約がある場合でも、個別事情や工事範囲の妥当性次第で見直しが検討されるケースもあります。

ただし、特約の有効性判断には法的な検討が必要なため、実際には 社内の法務部門や外部専門家と連携しながら対応方針を決めることが望まれます。

原状回復費用の可視化と削減を支援するサービスのご紹介

原状回復費用の妥当性を判断するには、「相場感」「契約条件」「工事内容」 の3つを同時に整理する必要があります。
しかし、退去対応と日常業務を並行しながら、これらを自社だけで網羅的に確認するのは負担が大きいのが実情です。

こうした背景から、ビズキューブ・コンサルティングでは、原状回復費用の可視化と削減を専門的に支援するサービスを提供しています。

見積精査・相場比較・削減支援|工事費最適化コンサルティング

工事費最適化コンサルティングでは、まず現在お持ちの見積書を専門家が精査します。
工事項目・単価・数量を一つずつ確認し、同規模・同用途の原状回復事例と比較して、相場とのズレが生じている項目を洗い出します。

削減余地が見込まれる場合は、

  • 工事範囲の整理
  • 代替案の提示
  • 必要に応じた貸主・管理会社・指定業者との調整支援

などのサポートを行い、不要な原状回復費用を抑えることを目指します。

「どこまで調整できるのか分からない」という不安が大きい担当者にとって、判断の拠り所となるサービスです。

契約条件・工事区分の整理と専門家によるリスクチェック

原状回復費用は、見積書の内容だけでなく、賃貸借契約書・覚書・工事区分(A/B/C工事)との整合性によっても変わります。

ビズキューブ・コンサルティングでは、これらの資料を総合的に確認し、

  • 契約上、どこまでが借主負担なのか
  • 工事区分の整理に問題はないか
  • 本来は貸主負担と考えられる項目が紛れ込んでいないか

といった観点からリスクをチェックします。

その結果、「過大な原状回復費用になっていないか」 を可視化し、判断材料として提示します。

初回相談が増えている背景|“相場不透明”時代に必要な判断軸を提供

近年、オフィスの入れ替わりや店舗の退去・移転が増え、 「原状回復費用の相場が分からない」「見積の根拠が説明されず不安」といったご相談が寄せられるケースが増えています。

ネットで「原状回復 費用 相場」を検索しても、 物件・契約条件・工事項目が異なるため、自社のケースにそのまま当てはめづらい のが実情です。

この“相場不透明”な環境下で、第三者の専門家が客観的な視点を提供することで、

  • 不要な費用を避けたい
  • 関係者との合意形成をスムーズに行いたい
  • 初めての退去・移転で判断に迷っている

といった企業のニーズに応えるケースが増えています。

まとめ|相場・内訳・交渉軸が揃うと、原状回復費用は適正化できる

原状回復費用は、「相場感」だけを見ても正確な判断はできません。
物件条件・契約条件・工事内容を整理し、相場・内訳・交渉軸の3つをそろえて判断することが適正化の鍵になります。

この3要素がそろうことで、

  • この金額は妥当なのか
  • どの項目に削減の余地があるのか
  • どこを見直すべきか

 といった判断が可能になります。

担当経験が浅くても、今回紹介した観点を押さえるだけで「どこから確認すべきか」「専門家に相談すべき部分はどこか」 が明確になり、退去対応の不安を大きく減らすことにつながります。

最後に|“いまの見積が適正か知りたい方へ”

すでに原状回復の見積書をお持ちで、「この金額は相場として妥当なのか?」 「削減できる部分はあるのか?」といった疑問をお持ちの場合は、第三者の視点を取り入れることが判断の助けになります。

ビズキューブ・コンサルティングでは、原状回復費用の可視化・精査に関するサービスを提供しています。退去・移転の検討段階でも、手元の見積書の妥当性チェックからご相談いただけます。

まずは工事費診断を通じて、自社の状況に合った判断軸を整えるところから はじめてみてはいかがでしょうか。

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退去前後で見落とされがちな「既存物件の賃料」も整理しておく

原状回復費用の妥当性を確認することは重要ですが、現在利用中の物件の賃料が適正かどうかも、多くの企業で見落とされやすいポイントです。

特に、

  • 契約から年数が経っている
  • エリアの賃料水準が変動している

 といった状況では、現行賃料が周辺相場とかけ離れているケースもあります。

ビズキューブ・コンサルティングでは、現在契約中の物件に限定して、賃料の妥当性を評価する賃料適正化コンサルティングを提供しています。

  • 周辺相場との比較
  • 契約条件・用途の整理
  • 賃料増減の判断材料の提示

といった形で、長期的なコスト構造の最適化をサポートします。

退去検討中の物件とは別に、現在利用中の他拠点に“割高な賃料”が潜んでいないか を整理することで、企業全体のコスト戦略をより盤石にすることが可能です。

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ビズキューブ・コンサルティングは、賃料適正化コンサルティングのパイオニアとして、
これまでに【35,558件・2,349億円】の賃料削減を支援してきました。

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