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【業界別動向】美容室の経費を効果的に削減!無駄なコストを省いて純利益をアップさせる方法
美容室の運営をもっと効率的に、そして収益を最大化したいとお悩みの方は多くいらっしゃるでしょう。経費がかさみ、毎月の出費が増えてしまっていることに頭を悩ませているのではないでしょうか。そこで、この記事では美容室で出来る経費の削減方法を具体的に紹介します。経費削減により、美容室の運営をさらにスムーズにするために、ぜひ参考にしてください。
必要な固定費と削減方法
固定費とは、毎月一定額がかかる経費のことで、美容室における具体例としては賃料やリース料、光熱費、通信費などが挙げられます。
ここでは、必要な固定費の具体的な削減方法を説明します。
地代家賃
地代家賃とは、土地や建物の使用権を持つ借主が、所有者に対して支払う対価のことです。これは賃貸借契約に基づき、居住や事業などの用途に応じて設定されます。
賃借人が地代家賃を減額するための交渉を賃貸人に行うには、まず現在の契約条件を見直すことが重要です。次に市場調査を行い、近隣の類似店舗の賃料相場を把握します。自店舗の賃料が高すぎる場合は、その情報を基に適正価格を賃貸人に提示し、交渉の材料にします。また、長期契約を結ぶことによる賃料の値引き交渉も有効です。具体的には、契約の更新時期に合わせて交渉を始めると効果的です。
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主要エリアでは賃料が高くなりますが、利便性が高く、人が集まりやすい特徴があります。そのため、少し離れたエリアに住んでいる人も集客しやすい場合があります。一方、主要エリアから離れた場所では賃料は低くなるものの、集客が難しくなる傾向があります。
例えば、東京都千代田区の丸の内・大手町エリアでは、募集賃料が坪あたり40,972円ですが、埼玉県さいたま市の中心部では坪あたり21,068円です。
参照:2024年9月/首都圏・6大都市マーケットデータ(オフィスマーケット)
美容室経営においては立地は重要なポイントです。地価の変動を定期的にチェックし、賃料の割に集客が見込めるコストパフォーマンスの高い立地を選ぶことが、相対的な経費削減につながります。
次に、サブリースの活用が挙げられます。サブリースとは、いわば転貸(又貸し)のことで、店舗の一部を他のビジネスに貸し出すことで、家賃負担を軽減する方法です。例えば、営業時間外に他の美容関連サービスを提供する業者にスペースを貸し出すことで、副収入を得られる可能性があります。この方法により、固定費を削減することができます。
最後に、家賃補助や助成金の利用です。自治体や国が提供する中小企業支援策を調査し、利用可能な補助金や助成金を最大限に活用しましょう。特に、新規開業や改装、特定地域での事業運営に対する支援策が存在することが多くあります。
例えば、東京都中小企業振興公社が実施している、創業して5年未満の中小企業者などに、従業員人件費、賃借料、広告費などの創業初期に必要な経費の一部を助成する「創業助成金」や、商工会議所地区が実施している、小規模事業者が直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃金引上げ、インボイス導入等)などに対応することを目的とした、販路開拓への取り組みなどに関わる経費の一部を補助する「小規模事業者持続化補助金(一般型)」などがあります。
参照:小規模事業者持続化補助金(一般型)とは(商工会議所地区)
こうした支援を受けることで、実質的な家賃負担を大幅に削減できます。これらの方法を組み合わせることで、美容室の地代家賃が効果的に削減可能です。
人件費
人件費とは、従業員に支払われる賃金や給与、手当、福利厚生費などの労働力に関する費用のことであり、企業の運営において重要なコスト要素です。美容室では、効率的なシフト管理が人件費削減の鍵となります。
まず、ピークタイムと閑散時間帯を把握し、適切な人数のスタッフを配置することが重要です。例えば、週末や夕方のピークタイムにはフルタイムのスタッフを増やし、平日の昼間などの閑散時間帯にはパートタイムやアルバイトを中心にシフトを組むことで、無駄な人件費を削減できます。
さらに、スタッフの多能工化も有効な手段です。一人のスタッフが複数の役割をこなせるようにすることで、少人数でも多くのサービスを提供できるようになります。例えば、カットだけでなくカラーやシャンプーも担当できるようにトレーニングを行うことで、特定のサービスに顧客が集中した場合でも柔軟に対応でき、効率が向上します。
また、フルタイムスタッフの代わりにパートタイムやアルバイトを積極的に雇用することで、社会保険の負担を軽減できます。学生や主婦など、時間に余裕のある層をターゲットにすることで、必要な時間帯に必要な人数を確保しやすくなります。
水道光熱費
水道光熱費とは、水道代や電気代、ガス代などの基本的なインフラコストのことを指します。シャンプーやカラーリング、ドライヤーの使用など、日常的に頻繁に発生する業務にかかる費用です。
美容室の経費削減において「水道光熱費」を管理することは非常に重要です。まず挙げられる水道光熱費の削減方法は、節水シャワーヘッドの導入です。これにより、水の使用量を大幅に削減しつつ、必要な水圧を維持できます。また、エネルギー効率の良い照明を使用することで、電力消費を大幅に減らすことが可能です。特にLED照明は長寿命で、省エネ効果が高く、初期投資は少し高いものの、長期的に考えると大きなコスト削減に繋がります。
営業終了後の電気機器の電源管理もコスト削減に効果的です。使用していない間も待機電力を消費する機器が多いため、営業終了後には全ての機器の電源をオフにする習慣を付けることが必要です。タイマー付きの電源タップを利用すれば自動的に電源を切ることができ、無駄な電力消費が防げます。
さらに、エネルギー消費のモニタリングシステムを設置することで、どの時間帯にどの設備が最もエネルギーを消費しているかを把握できます。これにより、無駄なエネルギー消費をさらに削減するための具体的な対策を講じることができます。これらの施策により、美容室の水道光熱費を効果的に削減し、経費全体の低減に繋げることができます。
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広告宣伝費
広告宣伝費とは、店舗の知名度向上や集客を目的とした広告や宣伝活動にかかる費用のことです。例として、チラシ、SNS広告、ウェブサイト運営費用などがあります。
効果的にSNSを活用するには、まず各種SNSプラットフォームをフル活用することが重要です。InstagramやFacebook、Twitterなどはビジュアル要素が強く、美容室の施術前後の写真やヘアスタイルのトレンド情報を発信するのに最適です。しかし、ただ投稿するだけでは不十分です。フォロワーや顧客とのインタラクションを増やすために、ライブ配信やストーリー機能を使い、リアルタイムでコミュニケーションを図ることが大切です。特にInstagramのストーリーでは、施術のビフォーアフターを短い動画で紹介することなどで、視覚的に顧客の興味を引きやすくなります。
地域密着型イベントを活用する方法も有効です。例えば、地元の商店街イベントやフリーマーケットに積極的に参加し、美容室の存在をアピールすることで、新たな顧客を獲得するチャンスが広がります。また、地域の学校や企業と提携し、特別割引やキャンペーンを実施することで、地域コミュニティとの繋がりを強化できます。さらに、地域新聞やフリーペーパーに広告を掲載するなど、広範な地域住民にアプローチすることも検討してみましょう。
顧客紹介プログラムの導入も、美容室の経費削減に大いに役立つ手段です。既存の顧客に対して、友人や家族を紹介してもらうことで、紹介者と新規顧客の両方に割引やサービスを提供するプログラムの実施などが考えられます。このプログラムにより、広告費を抑えつつ、新規顧客を増やすことができます。例えば、紹介を受けた新規顧客には最初の施術料金を10%オフ、紹介者には次回の施術料金を10%オフにするなどのインセンティブを設定することで、顧客満足度を高め、リピート率の向上も期待できます。
これらの戦略を効果的に組み合わせることで、美容室の広告宣伝費を削減しつつ、新たな顧客層の開拓と既存顧客の満足度向上を実現することが可能となります。
材料費
材料費とは、カット、カラー、パーマなどの施術に使用するシャンプーやカラー剤、パーマ液、スタイリング剤、などの消耗品の購入費用のことです。
材料費は美容室の経費の中でも重要な項目であり、無駄を省くことで大きなコスト削減が見込めます。まず、仕入れ先の見直しが必要です。複数の仕入れ先に見積もりを依頼し、価格だけでなく品質や納期も比較しましょう。また、仕入先との交渉を通じて割引や特別な条件を引き出すことも可能です。例えば、長期的な取引を前提にすることで、より有利な価格設定を提案してもらえることがあります。
次に、まとめ買いのメリットとリスクについて考察します。まとめ買いの最大のメリットは、単価が安くなる点です。大量購入による割引を受けることで、材料費の大幅な削減が可能です。しかし、一度に大量の在庫を抱えるリスクも伴います。需要を正確に予測し、適切な在庫管理を行わないと、在庫過多による経費増加や品質劣化の問題が発生する可能性があります。
最終的に、大量購入が適している場合もあれば、小口仕入れが効率的な場合もあります。いずれにせよ、材料費の見直しと適切な仕入れ戦略を持つことが、美容室の経費削減には欠かせません。
通信費
通信費とは、電話やインターネットの使用料、予約システムの維持費など、コミュニケーションや業務運営に必要な通信に関連する費用のことです。
多くの美容室では、高速で安定したインターネット接続が求められますが、料金が高すぎる場合も少なくありません。数社のプロバイダーを比較し、適切なプランを選ぶことで費用を削減することが可能です。次に、VoIP電話の導入を検討しましょう。従来の電話回線よりも低コストで高品質な通話が可能で、特に長時間の通話や遠距離での通話が多い場合、通信費を大幅に削減できます。
また、パッケージプランの選定と交渉も大切です。インターネット、電話、テレビなどのサービスを一社にまとめることでコストを抑えられます。契約の更新時には、プロバイダーに対して料金の交渉をし、より有利な条件を引き出すことも忘れずに行いましょう。これらの対策を講じることで、美容室の通信費を効果的に削減し、経費管理をより効率的に行うことができます。
経費削減は純利益アップでメリット多数!スタッフに還元も可能
経費削減は美容室の純利益に直接的な影響を与える重要な要素です。経費を上手に削減することで、収益が効率よく増加し、経営の安定にもつながります。増加した利益は、スタッフの給与や福利厚生の充実に直接つながります。
給与アップや福利厚生の向上は、スタッフのモチベーションを高める効果があります。経費削減により得られた利益をスタッフに還元することで、働きやすさや職場環境が改善され、スタッフの定着率が上がる要因にもなります。
さらに、スタッフのモチベーションが向上すれば、より積極的に業務に取り組むようになり、サービスの質が向上します。高品質なサービスを提供できれば、リピーターの増加や新規顧客の獲得につながり、最終的には美容室の売上アップにも寄与します。このように、経費削減はただのコストカットにとどまらず、スタッフの働きやすさやモチベーション向上という形で、長期的に美容室の経営基盤を強化する効果が期待できます。
できる方法から経費削減に挑戦しよう
経費削減は、まず実行可能な方法から始めてみることが大切です。無理なく取り組める対策を一つずつ実施し、効果を見極めながら次のステップに進みましょう。また、賃料交渉や広告宣伝費の見直しなど、大きなコスト削減につながる施策も並行して検討することで、全体の経費を効果的に削減できます。経費削減の努力は、長期的な経営の安定やスタッフの満足度向上につながるため、積極的に取り組んでいくことが大切です。
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